コーヒーにスパイスを加えてみるのはどうでしょうか?
先日、知人にコーヒーの素晴らしさをプレゼンしていたときのこと。「新鮮な豆をミルで挽いて淹れるといいよ」と話していたところ、知人はミルを持っているものの、スパイスを挽くために使っているとのことでした。それを聞いて「スパイスか」と思い、最初はあまり深く考えなかったのですが、詳しく聞いてみるとニゲラというスパイスを挽いているとのこと。「ニゲラ」ってなんだ?と全く聞いたことがないスパイスに興味が湧き、調べてみると、スパイスというものの奥深さに驚かされました。そして、コーヒーと合わせたらもっと世界が広がるかもしれないと感じました。まだ模索中ではありますが、コーヒーとスパイスの組み合わせについてお伝えしたいと思います。
スパイスコーヒー
コーヒーにスパイスを加える「スパイスコーヒー」は、すでに多くの人によって開拓されてきた歴史があります。「新しいコーヒーの飲み方だ!」と少しでも思った自分が恥ずかしいほど、スパイスコーヒーは長い歴史を持っています。特に、スパイスが根付いている国々では、昔から親しまれている飲み方の一つです。中でも有名なのがモロッコ。モロッコのコーヒーは「カフェ・デ・ゼピス(Cafe des epices)」と呼ばれ、フランス語で「スパイスコーヒー」という意味です。ナツメグやブラックペッパーをメインに、さまざまなスパイスが使われており、刺激的な香りが特徴です。
自宅のコーヒーに自分でスパイスを加えると考えただけでも、ワクワクしませんか?
スパイスコーヒーの作り方
スパイスコーヒーの作り方は大きく2通りあります。
- コーヒー粉にスパイスを混ぜて抽出する方法
- ペーパードリップで淹れたコーヒーにスパイスを加える方法
作り方自体は難しくありませんので、簡単に解説します。
コーヒー粉にスパイスを混ぜて抽出する
お好みのスパイスを用意してください。量もお好みで調整しますが、最初は少なめから始めて、自分の好みの量を見つけることをお勧めします。スパイスは、コーヒー豆と同じくらいの粒度に粉にします。コーヒーミルで挽くことも可能ですが、コーヒーミルにスパイスの香りが残るのを避けるため、スパイス専用のミルを用意するのが良いでしょう。
準備ができたら、コーヒー粉とスパイスを混ぜて、いつも通りにコーヒーを淹れるだけです。この方法はスパイスを粉にしている分、スパイスの風味をよりしっかりと感じられます。
ペーパードリップで淹れたコーヒーにスパイスを加える
こちらの方法では、スパイスを粉にする必要はありません。お好みのスパイスを準備し、いつも通りコーヒーを淹れた後にスパイスをコーヒーに加えるだけです。スパイスの風味が少しずつコーヒーに溶け出していき、時間が経つにつれて味が変化していきます。この方法は手軽にできる上、風味の変化も楽しめるのがメリットです。
私が使っているスパイスを紹介
世界にはたくさんのスパイスがありますが、ここでは私が実際に使ったことのあるスパイスをご紹介します。
ニゲラ(シャープなスパイスコーヒー)
ニゲラは独特な風味があり、粗挽きブラックペッパーのような見た目をしています。スパイスコーヒーに興味を持つまでは全く聞いたことがありませんでしたが、調べてみると、「死以外すべての病を癒す」と言われるほどの効能があるとされています。(伝統的にこう言われていますが、効果は個人差があります)そんな話を聞いたとき、「嘘みたいだけど、試してみたい」と思い、今ではコーヒーや料理に少量加えて摂取しています。現在のところ健康に過ごしています。(もともと健康ですが。)
シナモン(甘くリラックスできるスパイスコーヒー)
シナモンは非常に有名で、香りも多くの人に親しまれています。効能としては、抗炎症作用や血糖値のコントロールをサポートする効果があるとされています。シナモンの香りが好きな方には、コーヒーとの相性も良く、スパイスコーヒーの入門として非常に取り入れやすいスパイスです。
カルダモン(フルーティーなスパイスコーヒー)
カルダモンは「スパイスの女王」とも呼ばれ、爽やかな香りが特徴です。効能としては、消化促進や口臭予防が期待されています。梅干しの種のような見た目ですが、1粒でも十分な存在感を発揮します。クセの強さもあるため、最初は少量から試すことをおすすめします。
スパイスコーヒーのデメリット
スパイスコーヒーには魅力がありますが、いくつかのデメリットや注意点も存在します。
スパイスの風味が強すぎる
スパイスの中には風味や刺激が非常に強いものもあります。ニゲラやカルダモンは、入れすぎるとコーヒー本来の風味を圧倒してしまうことがあるため、量には注意が必要です。
特定のスパイスに対するアレルギーや過敏症
体質によってはスパイスにアレルギー反応を示すことがあります。特に、ニゲラのような日常的に使用されないスパイスには注意が必要です。初めて使用する際は少量から始めてみてください。
スパイスを取り入れることで広がるコーヒーの世界
スパイスをコーヒーに加えることで、コーヒーに新たな深みや風味をもたらします。焙煎度や挽き方にこだわるように、スパイスもまた一つのこだわりポイントとして取り入れることで、さらに深いコーヒーの世界に浸ることができます。自分なりに試行錯誤しながら、自分だけのレシピを見つけてください。私も他のスパイスにチャレンジしていきたいと思っていますので、新しい発見があればまたご紹介します。
それでは、コーヒーにピリッとした刺激を加えて、コーヒーライフを楽しんでください。コーヒーと共にあらんことを。