コーヒーを美味しく飲むために欠かせない要素の一つが、豆を挽く事です。
「コーヒーは淹れる直前に挽く方がいい」とは言われても、どんな道具を使ってどうやってい挽けばいいのか分からない。
そんな人に向けて、コーヒー豆の挽き方を解説します。
やり方さえわかれば初心者でも簡単にコーヒー豆を挽くことができます。コーヒー豆の挽き方マスターし、コーヒー生活にむけて一歩を踏み出しましょう。
挽き方の重要性
挽きたてのコーヒー豆を使うことで風味や香りが最大限に引き出される
コーヒーのおいしさを左右するのは、新鮮な豆を使うことと挽きたてを使うことの2つです。
スーパー等で売っているプレグラウンドコーヒー(粉の状態で売っているもの)を購入するのも手ですが、おいしさが保てる期間が短いのが欠点です。一方、自宅で豆を挽けば、その都度フレッシュなコーヒーを楽しむことができます。
挽きたての粉末は、香りとコクが最大限に引き出されています。さらに、自分の好みや淹れ方に合わせて、挽き具合を調整できるのも魅力の1つ。
コーヒーミルは手動タイプから電動タイプまで様々なものがあります。初心者の方には、使いやすい手動ミルから始めることをおすすめします。
自宅での豆挽きは、コーヒーのおいしさを向上させるだけでなく、コーヒーを味わう楽しみも広がります。
挽き方がコーヒーの味わいに与える影響について
コーヒーの挽き方は、抽出される味わいに大きな影響を与えます。
挽き具合が細かすぎると、苦みが強くなり味わいが一体化してしまいます。逆に挽きが粗すぎると、うま味が十分に抽出されないためコーヒー本来の味を感じることができません。
挽き具合は、コーヒーミルの設定を変えることで簡単に調整できます。自分好みの挽き具合を見つけ、コーヒーを最大限においしく味わいましょう。
コーヒー豆の選び方
挽き方の前に新鮮さに注意しよう
豆を選ぶにあたって、まず豆自体の新鮮さは重要です。いくら入れる直前に挽いたとしても、豆自体が新鮮でなくなっていれば、美味しさは激減してしまいます。
新鮮さ=焙煎からの日数と考えてください。通気性のいい冷暗所に保管し、焙煎から5日経過したころが一番の飲み頃です。5日かけて熟成が進んでいきます。
それ以上たつと徐々に酸化(劣化)していき味は落ちます。2週間ほどは冷暗所保管でも美味しく飲める状態は保てていると思います。それ以上保管する場合は、冷蔵庫保管をおすすめします。1か月くらいは鮮度を維持できます。
冷暗所…2週間
冷蔵庫…1か月
挽き方の種類
粗挽き、中挽き、細挽きの基本的な違い
コーヒーの挽き方には主に粗挽き、中挽き、細挽きの3種類があります。
粗挽きは1粒が1.2~2.0mmで、コーヒーの旨味が引き立ちます。フレンチプレスなどで利用されることが多いです。
中挽きは1粒が0.7~1.2mm程度の大きさで、コーヒー本来のバランスを味わえる標準的な挽き方です。ペーパードリップなどで利用されます。
細挽きは0.3~0.5mmと細かく、苦みと酸味が強調されます。エスプレッソ用に利用されることが一般的です。
ペーパードリップで淹れるとしたら一番使うのは中挽きです。グラニュー糖くらいの大きさが目安ですので、中挽きからしっかり覚えていきましょう。
おすすめのコーヒーミル
コーヒーミルにも色々な種類があります。手動か電動か、セラミック刃か金属刃かなどなど種類をあげたらキリがありませんので、ここでは私が実際に使ったことのある物のなかからお勧めしていきます。
ポーレックス コーヒーミル2
セラミック刃の手動コーヒーミル。
定価7,590円で比較的手ごろな価格です。
セラミック刃は分解でき、水洗いが可能。長年使用すると摩耗も考えられますが、刃の部分を新品に交換することが可能ですので、長く愛用できます。
ちなみのポーレックスは、刃を交換せずに約10年間使用しましたが、挽きづらさなど感じることはありませんでした。
コマンダンテ C40
手動コーヒーミル最高峰といわれる金属刃のコーヒーミル。
値段は55,000円~。国内正規店の値段。しかし、品薄で買うこと自体が難しい状態です。
コマンダンテ社独自開発の金属刃・ニトロブレードが使用されています。使用による刃の摩耗はほとんどないと言われ、交換不要で使い続けられます。
セラミック刃は豆を臼の要領で挽くイメージですが、金属刃のミルは豆を切るイメージです。
私は使用し始めて2年ほど経ちますが、本当によく挽けます。挽き具合が心地よすぎて、いくらでも挽いていられます。使用感は最高です。
コマンダンテを買うまでの葛藤と購入した記録がありますので、興味がある方は下の記事を参考にしてください。
おすすめはしましたが、まずは100均に売ってるやつでも大丈夫です。なにかしらのコーヒーミルを手に入れて自分でコーヒーを挽いてみましょう。
使ったことがないんですが、電動ミルは手動と違って手が疲れることがないですから、淹れる機会が増えるほどメリットが出ますね。
挽き方の具体的な手順
さまざまな挽き器具に対する具体的な手順の紹介
ミルには投入量の限界がありますので、限界を超えないようにコーヒー豆を投入していきましょう。ミルを選ぶ際は、どれくらいの量のコーヒーを作る事が多いのかによって、最大投入量をチェックするといいと思います。
フタがあるものとないものありますが、基本的にはミルの上から投入します。
そのあとは、手動なら回すだけ、電動ならスイッチを入れるだけとなります。
手動について掘り下げますが、挽く(回す)スピードを早くしすぎると、挽くときに摩擦熱が発生するといわれています。その摩擦熱がコーヒー豆に悪影響を及ぼす可能性があるので、ゆっくりできるだけ一定のスピードで挽くようにしましょう。
ガリガリ音がなくなれば、挽き終わりです。挽いてる時間もコーヒータイムの一環と思って楽しみましょう。
挽き方の微調整による味の変化
挽き方以外に粒度(挽いた後の粒の大きさ)を設定が大事です。
ミルによって設定の仕方や調整幅が全く違いますので、お手持ちのミルの取扱説明書を確認してください。
手動ミルの多くは、挽いた後の粉が出てくるところ(粉受けを外したところ)に粒度調節ダイヤルがあります。何度も試してちょうどいいところを見つけるしかないんです。
調整の仕方ですが、一番締め付けた状態を0として、何段階ゆるめたかを目安にしていくと調整がしやすいと思います。回すごとに軽くカチカチと音がします。1カチ=1クリックと言ったりします。
ポーレックスやコマンダンテは使っている人が多いので、多くの方が情報発信していたりします。
私の主観&経験談でのペーパードリップ設定です。
・ポーレックス⇒10クリック
・コマンダンテ⇒20クリック
これを目安に皆さんの好みの味を探してみてください。
失敗しないためのポイント
よくある初心者のミスや回避すべきポイント
豆の投入量を守ること。
淹れ方に適した粒度設定をすること。
以上がポイントとなります。
豆を挽くことに関してはそれほど大きなミスはないと思いますので、心配しないでチャレンジしてください。
失敗の心配よりも、挽きたても飲むことの感動や自分の味を探す楽しみの方が大きいと思います!
細かな探求で、挽き方のクオリティを向上させよう
淹れ方、豆の種類、豆の焙煎度、味の好み、気分など、探求心の続く限り粒度調整の道に終わりはありません。自分のミルのことを理解し、1クリックずつ調整して研究を重ねていきましょう。
ミルによって、粒の大きさに多少のばらつきは出てしまいます。もし、そのバラつきさえも何とかしたいという強いこだわりのある方は、「パウダーコントロール」という器具の使用を考えてみてください。挽いた後のコーヒー粉の粒度を整える器具になります。
まとめ
挽き方のマスターは美味しいコーヒーへの鍵
今回はコーヒー豆の挽き方のみを掘り下げました。
挽き方をマスターすることは美味しいコーヒーを淹れる第一歩です。
美味しいコーヒーを淹れるため、とことんこだわっていきましょう。
同じ豆でも、挽き方を0.1mm単位で調整するだけで、口当たりの濃さ、苦味、酸味のバランスが変化します。細かい調整には高品質なコーヒーミルが必要ですが、好みの味を探すことができます。
自家製コーヒーを日常的に楽しむなら、ぜひ挽き方の微調整を試してみましょう。
想像以上にコーヒーの味は変化し、自分だけの一番おいしい挽き方が見つかるはずです。
試行錯誤の末に得られる「何とも言えぬまろやかさ」は、コーヒーの楽しみ方の一つと言えるでしょう。
積極的に試してみて、自分好みの挽き方を見つけよう
正直、私もまだまだ研究途上の段階です。
1クリック違いで味の違いが分かるのかといわれると…、ですが。
コーヒーの挽き方にこだわり、コーヒーを淹れるごとに豆を挽く作業をする。一見面倒な作業に思えますが、それも含めてのコーヒーライフだと思っています。
そんな自分に少し酔いながら、一緒にコーヒーライフを満喫しましょう!